


爽やかな甘酸っぱさが魅力の甘夏。
クエン酸やリモネンを含み、すっきりとした後味と柑橘らしい香りが特徴の果実です。
金剛農園では、樹齢が半世紀を超える古木を中心に、甘夏を農薬・化学肥料に頼らずに栽培しています。
また、より自然に近いかたちで甘夏本来の風味を楽しんでいただくため、冬に収穫せず、春先まで木に成らせたまま完熟させる「木成り完熟栽培」を行っています。
一般的な甘夏は、冬に収穫し、貯蔵して酸味を抜いてから出荷されます。
それに対し、木成り完熟甘夏は、木の上で時間をかけて熟すことで、酸味の中にやわらかな甘みが重なり、みずみずしく、香りの立った味わいになります。
甘夏らしい酸味を残しながら、貯蔵甘夏にはない瑞々しさと透明感のある風味をお楽しみいただけるのが、木成り完熟甘夏の特徴です。
お召し上がり方
・そのままお召し上がりいただけます。冷蔵庫で冷やすと、より爽やかに感じられます。
・農薬不使用のため、皮ごとマーマレードやピールにもお使いいただけます。
・果汁をしぼって、お湯で割って飲むのもおすすめです。酸味と香りがやさしく立ち上がります。
なぜ、木成り完熟なのか
私たちは、甘夏を「より甘く、より均一に」仕上げることよりも、
木のリズムで実り、木の上で熟していく時間を大切にしたいと考えています。
味を整えること以上に、育つ過程そのものを尊重する。
それが、金剛農園が木成り完熟という方法を選んでいる理由です。
金剛農園の甘夏を通して届けたいこと
現代の柑橘は、品種改良によって年々甘くなり、食べやすく、美しく進化しています。
それはとても素晴らしいことであり、多くの人にとって「おいしさ」が広がったことだと思います。
一方で、甘夏は、そうした流れの中で主流から外れていった柑橘です。
酸味が強く、甘さは控えめで、華やかさはありません。
けれど、日本では昔から親しまれてきた、いわば「日本の原風景」のような柑橘でもあります。
金剛農園の甘夏は、そうした甘夏の中でも、半世紀以上の樹齢を持つ古木を中心に育っています。
時間をかけて育ち、時間をかけて実り、時間をかけて味わわれてきた果実です。
そして私たちは、この甘夏を、農薬や化学肥料に頼らず、
自然のまま、ありのままの姿で育て、届けたいと考えています。
その結果、金剛農園の甘夏は、見た目も大きさも、味わいも、決して均一ではありません。
甘みや酸味にばらつきがあり、形も揃っておらず、完璧に整ってはいません。
けれど私たちは、それでいいと思っています。
むしろ、その「整っていなさ」こそが、この甘夏の本質だと感じています。
いまの基準で言えば、決して「わかりやすく優秀」な柑橘ではないかもしれません。
けれど私たちは、この甘夏には、甘さとは違う価値があると感じています。
それは、急がなくてもいいという感覚。
比べなくてもいいという感覚。
正解を探し続けなくてもいいという感覚です。
この甘夏が、そんな感覚を思い出す、ささやかなきっかけになれたら嬉しいです。
甘夏という果実を通して、
「おいしさ」だけでなく、「どう在りたいか」という感覚にも、少しだけ触れていただけたらと思っています。